隠れ教師の独り言

フィンランド留学、アメリカの大学で日本語を教えてきた、現在英語の学校教師。日頃の不満を書いてきます!

英語教育について思うこと

英語をある程度話せる人はどれくらい?

 

はっきり言って、今カフェで勉強しているが自分の周りの席の人でちょっとでも話せる人はいないと思う。

 

現在25歳の私だが、これまでにイタリア、スウェーデン、フランス、ドイツ、ルクセンブルクフィンランド、ロシア、中国、ベトナムアメリカと10か国で旅行、生活を送ってきた。中でも、フィンランドでは交換留学でオウル大学で一年間勉強を、アメリカでは日本語を大学で一年間TAとして教えてきた。

 

ロシアや中国は別だが、外国語としての英語を話せる人は普通に町の中にたくさんいた。英語はやはり、話せたりしないとあまり学んでいる意義はないように思う。

 

英語を話すとなるとみんなハードルを少なからず感じるだろう。ただ、意外にそんなことないということをここでは書いていきたい。

 

フィンランドでの生活

 

私は日本で横浜国大に通っていた。東大とか早稲田に通う人から見たら、大したことないというかもしれないが、ある程度英語も受験に向けたリーディングやライティングという面では鍛えてきたつもりだ。だが、当時英語は全く話せなかった。フィンランド出発前の大学2年の時に、横浜国大で留学生交流パーティーに出席し、英語を話してみようと意気込んでいたが、ハンガリー人の男の子に空港から大学までどれくらいかかった?という質問をするのに5分くらいかかり、変な空気を作ってしまったことを今でも鮮明に覚えている。

 

そんな言語もままならない中、フィンランドに行ったわけだが、現在ではTOEIC940点、ネイティブとも英語でのコミュニケーションはほぼ完璧に取れるし、アメリカでの日本語指導の暮らしも、問題なかった。ではどのようにし英語を学んだのか。

 

結構骨の折れる作業だったが、言いたいことを即興で英語にする。この連続で英語は上達した。これは、あくまでも高校レベルまでの文法がある程度知識として入っている前提で話すのでそれを踏まえて聞いてほしい。使っていた英語はほぼ中学レベルでもあったので、中学レベルの英語が身についた人も参考になると思う。

 

例えばルームメイトと一緒にパスタを作っていたときのこと。友達にトマトを切って欲しければ、Will (Can) you cut this tomato? If you can, it helps me a lot. =トマト切ってくれる?めっちゃ助かるよ!

 

素敵な服を着ている白人美女を見れば、Your cloth looks good on you.=服にあっているね!

 

簡単な英語と私は思っているが、そうじゃないと今感じた人はどんどんググればいいと思う。最初は日常でググってばっかりだと、会話がスムーズにいかないかもしれない。ただ、何も話さない方が変な空気が流れるし、これを全部独り言でやってもいいわけだ。

 

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例えば皆さんなら上の写真をどう表現しますか?私だったら簡単に、I bought coffee and it tastes nice. I love smoking too. とか、あるいは、I love this brand American sprit. I smoke it (them) everyday. とか表現する。

 

周りにあること、言いたいことをその場その場でどう英語にしていくのか考える。言いたい内容をどう表現していいか分からなければ、Google先生に頼ればいい。その目線、つまり英語でどうやって表現するのかという視点でいると、ネイティブが言ってる英語の表現を聞いたり、現地の非ネイティブのヨーロッパ人が使う英語の表現を聞いて、あぁそうやって言えばいいんだっていう経験がたくさん積み重なっていくし、映画を英語字幕で見ればこうやって言いたいことを言えるんだっていう毎日の感動を感じられる。邦画を英語字幕で見てもいいと思う。邦画は特に日本人が言いたいことを話し続けており、それが字幕では英語の表現に言い換えられている。英語を話すモードに頭が切り替えられていると、どんどん表現が盗めて、英語を話す力が身についていく。

 

アメリカでの日本語指導

 

フルブライト奨学金の力を借り、一年間大学で日本語をTAとして教えてきた。1番この経験で印象に残っていることは、一年余りで日本語初学者が日本語を話せるようになったという事実だ。皆さんも日本語を話せる外国人にあったことのある人が多いのではないかと思う。彼らのほとんどは、高校の高学年から日本語を数年学んだ人たちだと思う。でも彼らは日本語を話せる。日本では英語を中学から、最近は小学生から学ぶ。でも話せない。違いは何か?日本語学校や大学で行われる日本語の授業はいたってシンプル。各単元で習う日本語の文法、例えば、食べるの活用食べます、食べましたを使って日本語を使ってペアと話してみることを繰り返す。

 

  1. どこでラーメンを食べましたか?
  2. 学校の学食でラーメンを食べました。

 

  1. ラーメンは美味しかったですか?
  2. はい、美味しかったです。ジョンさんは何を食べましたか?

 

  1. べんとうを食べました。
  2. どこで食べました?

 

  1. お母さんがべんとうを作りました。とんかつ、やさい、ごはんでした。
  2. あぁ、そうですか。いいですね。

 

こんな感じで日本語を生徒は自分の限られた単語知識をもとに学習対象の文法を練習していく。ここで挙げた日本語は学習の始め一ヶ月で学ぶ単語のみだ。これが英語になったものを皆さんは表現できないだろうか?できると思う。試しに、英語に変えてみた。

 

  1. Where did you eat ramen?
  2. I ate at school restaurant. 

 

  1. Was it(Ramen) delicious?
  2. Yes, it was. What did you eat John? 

 

  1. I ate bento.
  2. Where?

 

  1. My mother made it. Tonkatsu, vegetable and rice! 
  2. I see. That’s nice! 

 

こんな感じで我々は日本語で普段からコミュニケーションを取っている。英語でもそんな難しくなくないですか?

 

まとめ

 

大学受験の影響、それに伴う塾の予備校講師、また塾の予備校講師も受験によって神格化されてる事実。大学受験がなかったら、あんな予備校講師もあんな崇められることなんてないんだろうなあ。とにかく、大学受験がなければ、日本であんな英語の教え方はされてこなかったのではないか。とにかく、習った文法を使って最初はなるべく話す。これが大切だと思う。svocの神みたいな受験生がたくさんいるし、書かれた英語を意味を考えながら読みながら音読すると英語が自動化するとか言ってる人も沢山いる。これは本当に残念。言語学者みたいな構造分析をやってるのは本当に日本とか韓国くらい。東進の講師による音読ブームもあったが、それで英語を話せるようになった人がどれだけいたのか。使える英語を習得という観点で書かれた、音読の有効性についての論文は世界に一つもない。英語を使う日本語学校みたいな授業が作られなきゃ、教育界が目指す考える授業やなんらも実現できないんだろうなと思います。今日も不満を書いてみました。